チョンキンマンション(重慶大厦)は危なくないよ、たぶん
滞在:2017年6月2日~7日(5泊6日)
数ヶ月前もNHKの人気番組ドキュメント72時間で「香港 チョンキンマンションへようこそ」をやってました。今までのチョンキンマンション(重慶大厦)のイメージが危険だったからか、番組でもそういう危険な雰囲気を醸し出した番組に仕上がってた。
実際どんなもんかとチョンキンマンション(重慶大厦)内に5泊6日し体験してきた。
チョンキンマンション(重慶大厦)のおおまかな構造
チョンキンマンション(重慶大厦)はA座(棟)からE座まである。建物の構造はB座とC座、そしてD座とE座は上の階でもつながっているらしく行き来できる。ただそれぞれの座のエレベーターが存在する。そのエレベーターは一座につき2塔あり一つは奇数階にもう一つは遇数階にしか停まらない。それぞれ17階まである。
マンションと名が付いているが、住居はもちろん会社や店舗もあり、ゲストハウスも数多くあり、特にA座は一番多く必然的にエレベーターが混みやすい。どこもけっこうエレベーターは待たされる。
GF(日本だと1F)と1F(日本だと2F)はA~E全てがつながっており誰でも入れる商業店舗スペースで飲食店や両替屋や物販店が並ぶ。
このGFの入り口付近や各店舗では呼び込みの外国人が時に激しく声をかけてくる。東洋人が多く日本人としてはそんなに違和感を感じない香港人だが、いきなりインド人や中東人などに取り囲まれるとびびるのかもしれない。インドに行ったことない人からすると、これが危険なイメージの一つに数えられるのかもしれない。
チョンキンマンション(重慶大厦)の宿泊は安いのか?
5泊6日し、わざわざ最初の二泊、次の二泊、最後の一泊とゲストハウスを渡り歩いてみた。
ゲストハウスのおおまかなシステム
チョンキンマンション(重慶大厦)内のゲストハウスは競合が多いせいか、値段の割には狭いけど装備は充実(価格は日々変動してる)。またスタッフのホスピタリティもなかなか。
名前のゲストハウスとかホステルとかホテルとか泊まった3つは内容的には同じ。違いは感じられなかった。
ゲストハウスは1社がチョンキンマンション(重慶大厦)内に数件運営している場合があり、チェックインしに行くと、違う階などに連れて行かれる場合が多い。3軒ともそうなった。
施設は、マンションの各住居の中が更に部屋ごとにドアがあり個室となっている。
ルームキーはいずれもカードと鍵が渡され、各住居に入るのはカード、個室に入るのは鍵を使用する。個室以外はカメラが多く監視は常に人が確認している感じ。
泊まってみたそれぞれのゲストハウス
●1軒目:エベレストホステル D座14Fチェックイン→D座17F部屋
・宿泊費:香港$480(2泊2名)1泊1人あたり約1700円(2017/6現在)
個室/ベッド1/トイレ・シャワー室内完備/ホットシャワー/エアコン/扇風機/ミニ冷蔵庫/セキュリティボックス/窓あり1/フリーwifi/バスタオル/シャンプー/リンス/テレビ/電話
装備はホテル並みフル装備って感じで充分快適。
●2軒目:ラスベガスゲストハウス C座5Fチェックイン→C座7F部屋
・宿泊費:香港$501.7(2泊2名)1泊1人あたり約1770円(2017/6現在)
個室/ベッド1/トイレ・シャワー室内完備/ホットシャワー/エアコン/扇風機/ミニ冷蔵庫/窓あり2/フリーwifi/バスタオル/シャンプー/リンス/テレビ/電話
無駄にゴージャス感が出てて清潔感は一番よかったかな。角部屋で窓が二箇所あるので明るい部屋。窓からの眺めはチョンキンマンション情緒が溢れる。ただホットシャワーがなぜか使えなかった。そしてシャワー室もかなり狭い。
●3軒目:Dhillonホテル E座10Fチェックイン→D座10F
・宿泊費:香港$132(1泊2名)1泊1人あたり約940円(2017/6現在)
個室/ベッド1/トイレ・シャワー室内完備/ホットシャワー/エアコン/扇風機/ミニ冷蔵庫/フリーwifi/シャンプー/リンス/テレビ/電話
なんとフロントのあるE座から部屋のあるD座へ平行(同じ階で別棟)移動。一番狭い感じで、ベッドが縦使いで二人で腰掛けるスペースがなかった。窓がないだけに一番暗い感じ。
泊まってみた印象
バックパッカー的にはコスパはとても良いし、短期の滞在ならオススメ。何しろチョンキンマンションの立地はとても良い。MTRの駅や空港行きバス停にも近い。
今回泊まったのを満足度ランキングをつけると順番に中・上・下の満足度。相方も同意見。ちなみに相方は女性。彼女からすると3番目は「ナシ」って評価。
1人だと一泊1800円から3500円くらいになるが、コスパとアクセスを求めるならチョンキンマンションの宿泊は充分アリだと思う。
チョンキンマンション(重慶大厦)は安全なのか?
数日滞在しただけで安全とは言い切れない。確かに漢族以外の民族が多くいることは確か。だからといって治安が悪いとは言い切れない。イメージが悪すぎるのと多くの人が危険を望む感情がそうさせるのではないか。階段室にある赤茶色の液体が乾いた跡、つまり血を吐いたような跡が写し出されたりするが、ありゃ台湾によくあるビンロウだろうし。
ただ恐らく不法滞在者がいたり飲食店の無許可営業があることは、なんとなく感じることがあった。
今回チョンキンマンション(重慶大厦)でのタスクの一つはGFと1Fの見取図を作成すること。
滞在3日目の午前中に見取図を作成しながらGFを調査員のようにボードとペンを持ち堂々とチェックしていると、1人のパキスタン人が「何してる?」と聞いてきた。「お店を調べてる」というと近くにいた同僚らしき人がどこかに足早に消えた。そしてすぐに警備員がやってきた。いろいろ聞かれたが最終的には「出て行け」と。「お店を調べることは問題なのか?」と聞くと「大問題だ」と答えられた。ってことで調査は終了。
ちなみに警備員は見取図の下絵があることに驚いていた。
誰でも隠していることがばれそうだったり、プライドを傷つけられたりするとキレたくなるので、治安に関係なく気をつけましょう。
次回は「チョンキンマンションの飲食店というかカレー屋について」お楽しみに。
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